2020年のSEOは「ゼロクリック検索」に注目!
2020年に入り、早いものでもう2月!
お正月休みの間には、親戚が一堂に会しておしゃべりに花が咲きました。
3世代も集まればお互いの話が分からないこともあるわけで、話をしながらしばしばスマホで検索するようなこともありました。
祖母世代からしきりに「便利な時代になったねぇ」と言われ改めて考えると、知りたい情報が手に入るスピードがものすごく早くなったなと思うわけです。
スマホの浸透によりインターネットがより身近なものになったというだけでなく、最近は、検索したキーワードによってはアンサーとなる情報がSERP(検索結果画面)に表示されます。
その情報は、検索エンジンがインターネット上の膨大な情報の中から最適な情報と判断して表示するため信頼性が高く、SERPに表示されることでより各サイトのページに入らずともスピーディーに情報を得ることができるようになっているのです。
今回はこのクリックをしない検索「ゼロクリック検索」について、SEO対策を交えながら考えていきましょう。
ゼロクリック検索とは?
『ゼロクリック検索』は「ノークリック検索」「ゼロクリックサーチ」とも言われ、インターネットユーザーの検索行動のひとつです。検索した情報が検索結果画面(SERP)に表示されることで、サイトページをクリックせずに情報を得ることを言います。
例えば、「東京の気温」と検索してみましょう。
SERPに東京の気温や天気、降水確率が表示され、当日の気温を知りたいだけであれば、気象庁のサイトなどをクリックする必要はありません。
これが「ゼロクリック検索」です。
ゼロクリック検索が50%超え!
SERPに情報が表示される機能はユーザーにとってかなり便利で、実際にスマートフォン検索全体の50%以上がゼロクリック検索であるという調査結果も出ています。
「ゼロクリック検索」という言葉は知らずとも、「普段から結構やっている!」という方も多いのではないでしょうか?
しかし、Webサイトの運営者の立場としては、どうでしょうか?
これまでも、検索順位の1位を狙いながらSEOに取り組んではいましたが、タイトルやサイト説明文などによって見比べられ、1位でなくてもクリックされる可能性は充分にありました。
しかしSERPの情報表示機能が活発になってからは、「どこかのサイトを見る」という行動をしないことが前提のユーザーが増え、サイトに入ってこないどころか、最上部に表示される情報以外はスクロールすらされず見られない、ということも増えているのです。
つまりこれからのSEOは、SERPにそのまま情報を拾われるように狙っていくことも求められるのです。
ゼロクリック検索時代のSEOとは
ゼロクリック検索が増えているということは、今まで以上にサイト外の情報を最適化することが大切になるということです。
SERPに掲載される自社の情報をコントロールする、と言い換えてもいいかもしれません。
具体的に何をしたらいいのかといえば、強調スニペットを意識したコンテンツづくりをはじめ、ナレッジパネルの更新やサイトリンクを意識したサイトづくりなどが挙げられます。
強調スニペットを意識する
ゼロクリック検索の増加の主な要因が、強調スニペットです。強調スニペットは、主に「とは検索」をしたときに表示されます。
「SSLとは」「SEOとは」など、その言葉の意味を調べたいときに、キーワードの後ろに「とは」をつけて検索するのが「とは検索」です。
※ 「とは」とつけなくても、とは検索をされることが多い用語に関しては強調スニペットを表示してくれることもあります。
基本的な情報は強調スニペットで確認することができるようになったため、サイトへアクセスしないユーザーが増加したのです。もし情報が足りなければ、強調スニペットの枠をクリックすれば続きを確認することができます。このため、強調スニペットで表示される情報を発信しているサイトはアクセス数が増えやすくなるのです。
強調スニペットに情報を表示するのはなかなか難しいですが、「とは検索」を考慮して用語集ページや、用語解説サイトを用意するケースもあります。
しかし、強調スニペットは必ず同じ情報が表示されるとは限りません。より良い解説を掲載しているページを検索エンジンが発見すれば、情報は更新されていきます。
このことを考慮すると、用語集や用語解説サイトをいきなり作るのはハードルが高いと思います。
そこでまずは、サイト内で「とは検索」をされそうな用語をピックアップしましょう。そして、その用語について説明するコンテンツを用意しましょう。
その際に意識するのが、他のサイトよりも正確でわかりやすいことです。「とは検索」をする人はその業界などでは初心者ということになります。内容をまったくわからない人でも理解できるような、わかりやすい説明が大切です。
これを定期的に追加・更新していくことで、強調スニペットに表示してもらえる可能性が上がっていきます。
ナレッジパネルの更新
ナレッジパネルは、Googleマイビジネスに登録すると更新できるようになります。
ナレッジパネルが表示されるのは、会社名・店舗名・サービス名などで検索された時です。
このようなブランドクエリでの検索は検索エンジンに最も左右されにくいため、ブランドクエリで検索された時のSERPを整えるという意味で、ナレッジパネルの更新はとっても大切です!
サイトリンクを意識する
サイトリンクは、トップページだけでなくサイト内の各ページへのリンクをまとめて表示してくれるものです。ナレッジパネルと同様に、主に会社名・店舗名・サービス名などのブランドクエリで検索された時に表示されます。
サイトリンクに関しては、「サイト内の各ページが何の情報を発信するページなのか」を明確にすることが大切です。ページタイトル・キーワード・ディスクリプションなどを最適化し、検索エンジンへアピールしていきましょう。
ページタイトル・キーワード・ディスクリプションって?という方はこちら!
▶ ホームページ制作に必要なメタタイトル・メタキーワード・メタディスクリプションとは??
▶ 検索順位にSSLは関係する?SEOのよくあるご質問集【2019年7月】
やっぱりコンテンツがすべて
上記で説明した「強調スニペット」「ナレッジパネル」「サイトリンク」は、いわゆる"サイト外に表示される情報"です。
しかし、それらも基本的にはサイト内に掲載されている情報に紐づいているのです。
SEOの基本はやはりコンテンツ。世間のニーズを拾い、それに応えられるようなコンテンツをどんどん追加していくことが大切です。
コンテンツ作りで基礎となるのが、どんなユーザーに見てほしいかというターゲット絞り。いわゆる「ペルソナ設定」です。
例えば
▶胡蝶蘭が人気のお花屋さん
ビジネスのお祝い事で使われやすいため、会社のパソコンでしっかりと調べられるシーンが多いはずです。予算やクオリティとともに、お祝い事の会場や相手先企業への配送などについてもチェックされるのではないでしょうか。
ペルソナ例:男性、30代、閲覧デバイスはパソコン、就業時間内の閲覧、目的はビジネス、価格・配送情報も重視
▶小さい観葉植物が人気のお花屋さん
個人の趣味に紐づくため、通勤時間や家事の間などの空き時間にスマホで調べられるシーンが多いはずです。買いに行きやすい場所にあるお店が好まれて「近くのお花屋さん」と音声検索されたり、長持ちさせる方法など購入後の情報も求められたりする可能性もあります。
ペルソナ例:女性、20代~40代、近隣住民、閲覧デバイスはスマホ、5~10分ほどで閲覧、マップ重視、目的は趣味
とても安直な例を出しましたが、このように同じ「お花屋さん」でも見られるシーン・ターゲット・求められる情報はそれぞれで異なります。
どんなに頑張ってコンテンツを作っても、ターゲットとズレていてニーズがなければ意味がないですよね。ターゲット目線でのコンテンツ作りをしていくことで、サイト外に表示される情報も"ターゲットにとって魅力的な情報"になっていくのです。
よければこちらもご一読ください!
▶ ターゲットのニーズを把握したい!そんな時のお役立ちツール3選
▶ キーワードに頼ったSEO(検索対策)はもう古い!
まとめ
今回は「ゼロクリック検索」というユーザーの新しい行動について考えてみました。
ユーザーとしては便利になる反面、サイト運営者としては細かく丁寧なサイト制作・運営が求められます。しかも、検索エンジンがおこなうさまざまな取り組みは、数か月単位で変化するため、サイトを上位表示させたいと思ったら、基礎知識のほかに最先端な情報の勉強も欠かせません。
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